ポテチ猫

ポテチのネタを中心としたブログです。

コメ油で作られたノースカラーズの純国産ポテチを食べる

 

ノースカラーズの純国産ポテチを食べる

めしばな刑事タチバナ曰く、ポテチとは「イモと油と粉がおりなす食欲喚起の総合芸術」である*1私も激しく同意である。

 

で、今回はポテチの三位一体の構成要素の一つである油にコメ油を使用したノースカラーズの純国産ポテトチップスうすしお味。油は国産のコメ油を使用という徹底ぶり。コメ油のポテチと言えば深川油脂工業だし、ノースカラーズという会社名は不勉強ながら聞いたことがなかった。販売者だから、OEMで別の会社が作っているのかな、と思いつつもこのノースカラーズ社は菓子の製造販売を生業にしているようだから、この会社が製造までやっている可能性がある。

 

会社概要 | 株式会社ノースカラーズ | ノースカラーズは、安全な北海道の美味しさをお届けするお菓子会社です。

 

ポテチはジャガイモをスライスして揚げるだけ、という単純極まりないお菓子ながら、原材料であるジャガイモの貯蔵管理が必要だったり商品として安定的に生産するのは存外大変であり、それゆえ日本にはポテチメーカーは10社もいない状況にある。ノースカラーズ社は2011年に第一弾商品として純国産ポテチを発売したそうだから、とすれば久々の新興勢力ということになる。OEMの可能性もあるが、ウェブ検索で見る限り現時点では確認できなかった。

 

コメ油で揚げると軽い仕上がりになると言う。実際食べてみると確かに軽い。

 

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コメ油ポテチに思う

とはいえ、守旧派と呼ばれたとしても、まだ従来のポテチのほうがいいなぁ、と思ってしまう。

 

ノースカラーズは、安心安全な国産原料の普及と、食料自給率の向上を目指しています。

ノースカラーズの純国産シリーズは、化学調味料人工甘味料・合成保存料・着色料・香料を一切使いません。原料の全てが国産の贅沢なシリーズです。

 

アブラヤシから採れるパーム油は、日本でも大量に使用されています。その結果、原産国ではプランテーションが拡大し、深刻な熱帯雨林の破壊に繋がっています。急激な環境の変化は、先住民族を苦しめ、ゾウやトラなどの野生生物の生息地を奪っています。

 

これらは、純国産ポテチのパッケージの裏側に記されているノースカラーズがコメ油でポテチを作る理念だ。この理念は素晴らしい。ただ、ポテチ愛好家とすれば、コメ油のポテチはやや物足りない。私とて健康や環境の大事さは理解するが、食べ物を評価するときの基準は、兎にも角にも「味」であり「美味しさ」であるべきだと思っている。理念で美味しさは補えない。

 

一部の意識高い人々を除けば、多くの人はいかに環境が大事でも美味しさに劣るポテチを食べたいとは思わない。ポテチストとて同様。

とすれば、理念で訴えるのもいいけれど、コメ油で重めの中毒性のあるポテチを作ってみるのもありではないだろうか。コメ油の軽さをアピールするよりも、コメ油でもこんなに中毒性のあるポテチを作れるんです、という方向性のほうがポテチストには受けると思うのだ。

 

実のところ私は別にコメ油ポテチを否定しているわけではない。私もそうだがポテチを食べる人の多くは、パーム油で揚げられているかどうかはさして気にしないだろう。パーム油に優位性があるとすれば、それはコメ油やアボカドオイルで揚げられているポテチよりも美味しいと感じているからだ。そして、その美味しさは油の重さと中毒性にあると思う。

なので、もしパーム油の使用を問題視しているのであれば、コメ油で軽さや健康、自然保護を訴えるよりも、パーム油で揚げたのと同レベルの再現性があったほうがいいのではないか。そのほうがパーム油のポテチからコメ油のポテチに乗り換えるポテチストが増えるように私は思うのである。

 

ごちそうさま。次は何味を食べようか。

 

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*1:坂戸佐兵衛(原作)・旅井とり(作画)「ポテトチップス紛争(その1〜4)」『めしばな刑事 タチバナ』第6巻(Kindle版)、174頁

群馬県ご当地ポテチ正田醤油使用ポテトチップスを食べる

 さて、今回は群馬県ご当地ポテチ。県所在の正田醤油を使ったしょうゆ味。製造メーカーはパッケージに表示されていないが、とあるウェブサイトを見ると、お取り寄せポテチで有名な菊水堂製造とのこと。OEMで製造しているポテチということか。菊水堂のポテチは「ポテトチップ」で「ス」が入らないのだが、この商品は「ポテトチップス」になっている。自社製品とOEMでそこらへんは使い分けているようだ。自社製品を差別化させるためなのか、OEMの発注者からの要望なのかはわからないが。

 

www.bunkashinbun.co.jp

 

菊水堂は、「マツコの知らない世界」で紹介されて注目度が急上昇、2015年の「Yahoo!検索大賞 2015【お取り寄せ部門賞】」を受賞するまでに至ったから、知っている人も多いだろう。番組が放送された当日は、21時30分ごろから注文が殺到し、1セット1,800円の商品が23時間で2万セット売れたそうだから、テレビの影響力は本当にすごい(岩井菊之「ポテトチップのネット販売状況とニューヨーク事情」『いも類振興情報』132号、2017年、22頁)。

 

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145グラムとビッグサイズながら、値段は約400円というリッチポテチである。もっともご当地ポテチとしては標準的な量と価格なのだが。ロットが小さいため、一袋あたりの値段が上がってしまうのだろう。

 

ご当地ポテチたる所以は、群馬県館林市にある創業1873年の老舗醤油メーカーの「正田醤油」の醤油が使用されているからである。パッケージには、「まろやかで味わい深い醤油」とある。小さいながらも地域に根ざした会社なのかと思いきや、ザスパクサツ群馬のホームグラウンドである群馬県敷島公園ネーミングライツを取得するほどの大きな会社なのであった。ネーミングライツを取得して地域のスポーツ文化を後援していこうというくらいだから、正田醤油は群馬愛が非常に強い会社であるとお見受けする。

 

www.shikishima-park.org

 

正田醤油使用ご当地ポテチの厚みは薄い。カルビー湖池屋ならカルビーと同じくらいか。しかし、カルビーほど硬度はない。パリッではなくサクッという噛み砕き感。

菊水堂のポテチを最近食べてないが、そう言われてみれば菊水堂のポテチのような食感のような気がする。菊水堂という先入観があるからでしょ、と言われればまさしくその通りなのだが、記憶の奥底から菊水堂のポテチの食感の記憶を掘り返せば、やっぱりこんな感じの食感だったような気がするのである。

 

それはさておき、肝心な味はと言えば、味は濃くなく、醤油の味も強くない。菊水堂は味付けあんまり強くしないからなー、と妙な納得感はある。ほんのりと醤油味がまとわれていることで、塩味とは違うちょっとコクのあるポテチに仕上がっている。ただ、味付けが濃くないから、そのぶん量が多くても食べられる、というメリットもあるが、個人的には醤油味がもう少し効いているほうがいいと思ったのであった。

 

ごちそうさま。次は何味を食べようか。

 

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湖池屋のムー超系ポテチとジャパンプライドポテトの九州焼きのり醬油味を食べる

 

 

カラムー超「濃厚ビーフ煮込みXO醬仕立て」とすっぱムー超「トリュフ香るホタテのカルパッチョ」を食べる

今更ながらの感もあるが、湖池屋のカラムー超「濃厚ビーフ煮込みXO醬仕立て」とすっぱムー超「トリュフ香るホタテのカルパッチョ」。なぜにこのタイミングでカラムー超とすっぱムー超なのかといえば、私は湖池屋オンラインショップの登録をしており、5月下旬にお得価格で2つのポテチを箱買いできるというメールを受け取ったからである。50%オフなので、一箱959円という激安プライス。一袋58グラムと小ぶりながら、それぞれ12袋ずつの計24袋も入っている。これを買わずにいられるか。

 

koikeya.co.jp

 

合計24袋もあるとさすがに長持ちする。もちろん、その間に他のポテチを食べているので、毎日この二つを食べているわけではなかったが。

二つとも美味しくて私は両方とも好き。だからそれぞれ12袋ずつあって、まだあるぞーっていうのはけっこうな幸福感なのだ。安く買えた上に長く続く幸せ。湖池屋に感謝。

 

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どちらも秀逸な出来栄えだが、どちらがより好きか、と言えばすっぱムー超。すっぱムー超のほうがよりすっぱムーチョからの変貌ぶりに驚いたからだ。おっ、こうきたかー、という驚きと感心。まず何より、しっかりトリュフの味がする。開封した瞬間からトリュフの香りがする。トリュフポテチと言えばスペインのトーレス社の黒トリュフポテチがあるが、トリュフ感はすっぱムー超のほうが上のように感じた。

そして後から追いかけてくる酸味。本家のすっぱムーチョよりも酸味は抑えめか。得てして男性のほうが酸味を苦手にしているものだが、私もビネガー系フレーバーにときどき参ってしまうことがある。とはいえ、別に酸味がキライなわけではない。酸辣湯も好きだし。その点、すっぱムー超はすっぱすぎないから安心であった。このくらいの酸味が好きだ。

 

カラムー超は濃い味。もともとカラムーチョは濃い味なわけだが、そこにビーフ系フレーバーが追加されたことで、より濃厚さが増しているのは道理。粉の粒子がしっかり感じられる。出し惜しみしない感じ、「超」というだけあって豪華である。XO醬のXOは最高等級を意味する。XO醬を謳いながら、粉をケチってパンチ不足では羊頭狗肉もいいところ。その点、粉を惜しまない湖池屋はさすがに抜かりない。カラムーチョはカラムーチョ自体の完成度が高すぎるがゆえに派生品はどうしても本家を超えられない宿命を持つ。濃厚ビーフ煮込みXO醬仕立てをもってしても、やはり本家のカラムーチョに軍配が上がるのだが、カラムー超はなかなかの好敵手のように思う。粉がふんだんに使われているのが満足度をさらに高めてくれる。

 

すっぱムー超とカラムー超に次作があるのか。次作あってほしい。

 

ジャパンプライドポテト九州焼きのり醬油味を食べる

 近所のスーパーに売っていたのが、プライドポテト九州焼きのり醬油味。こちら、コイケヤプライドポテトと思いきや、ジャパンプライドポテト。

湖池屋 JAPAN PRIDEプロジェクト」第2弾商品として、2017年に世界遺産登録された「神宿る島」 宗像・沖ノ島と関連遺産群を祝福・応援する意味を込め誕生した商品とのこと。

 

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九州の醬油は甘みが強い。その意味でクセがあるから好き嫌いが分かれるかもしれないが、私はとても好き。あの甘い醬油で刺身や馬刺しを食べると、なんとも言えない幸福感に満たされるのである。旅行であれば、九州に来たぜーって実感できるし。

 

で、この九州醬油がポテチと融合すると、すなわちそれは最強となる。カルビーも九州しょうゆ味を出しているが、あれもとても美味い。ネットで検索すると、九州しょうゆ味をカルビーで最も美味いポテチに挙げる人もいる。その気持ち、よくわかる。基本的に九州エリア中心で販売されているようだが、関東でもスーパーなどで見かけることがある。

ジャパンプライドポテト九州焼きのり醬油もカルビーの九州しょうゆも出汁系の旨味調味料まで付加されているから、鬼に金棒である。ジャパンプライドポテトは九州醬油と焼きのりの合わせ技だが、味への貢献という意味では九州醬油のほうが存在感は大きいか。湖池屋のプライドポテトシリーズは全体的には素材のよさを引き出す薄味上品系が多いように思うが、この九州焼き海苔のり味はけっこう濃いめの味付けで美味しかった。

 

ごちそうさま。さて、次は何味を食べようか。

 

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フクハク祭り③コンソメと大人のコンソメ&ブログ勉強会に参加した話

 

コンソメ味と大人のコンソメ味を食べ比べる

フクハクのコンソメ味と大人のコンソメ味である。どちらもコンソメ。何が違うのか、原材料を比較してみよう。

 

コンソメ 大人のコンソメ
じゃがいも じゃがいも
植物油脂 植物油脂
チキンコンソメパウダー 黒胡椒
食塩 コンソメパウダー
調味料(アミノ酸等) 食塩
香料 調味料(アミノ酸等)
酸味料 香料
パプリカ色素 酸味料
甘味料(ステビア パプリカ色素
香辛料抽出物 甘味料(ステビア
  香辛料抽出物

 

大人のコンソメには黒コショウが含まれている。恐らくこの黒コショウが大人風味を演出しているのだろう。黒コショウのピリっと感がビールを飲むピッチを高め、ポテチ、ビール、ポテチ、ビールと人間に永久運動を強いるに違いない。もっとも私は酒が弱いのでそういう楽しみ方はせず、純粋にポテチだけを食べるか、炭酸水ないし清涼飲料水とともに食す。

したがって、本当にビールに合うかは未検証。だが、フクハクのポテチは福岡は中洲の屋台文化が育んだポテチ。きっとビールに合うはずだ。

 

さて、まずはコンソメ味から。王道のコンソメから食べて、その次に変わり種の大人のコンソメ味を食べ、その違いを楽しもうという狙い。ただのコンソメ味が大人なのか子供なのか定かではないが、生物の成長プロセスとしても大人を後にするほうが理に適っていよう。

 

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味は王道のコンソメ味。一口目からコンソメのそれとわかる美味しさが口の中に広がる。カルビー等に比べると味の濃さは控えめか。カルビーコンソメは粒子のようなフレーバーの粉が全体にまぶされている感じとすれば、こちらは比較的粗めの粉がはらりとまぶされている感じだ。

 

次は大人のコンソメ味。見た目は通常のコンソメ味よりも黒っぽい。黒コショウの仕業だろう。

 

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が、見た目ほど強いコショウのピリっとした香りがするわけではない。食べてみても、そこまで黒コショウが強いわけでもない。やや意外。大人と言っても酸いも甘いも噛み分けてきた壮年親父というよりは、成人式を迎えたばかりの初々しく、これからきっといい感じに熟されていくであろう若者といった具合だ。大人と呼ぶにはやや熟成度が足りないか。

 

というのが、半分くらいまで食べた感想。先日のブログにも書いたが、フクハクの粉は袋の下に沈殿していることが多く、ポテチに味のばらつきがあるのだ。そして、下にいくほど粉がしっかりついてくる傾向がある。

 

実際下のほうのいくにつれて、ポテチの味が強くなってきて、コンソメ感や黒コショウ感が存在感を示すようになる。どうやらここからがフクハクの大人のコンソメ味の本領というわけだ。

 

黒コショウとコンソメのハーモニー。

 

ハーモニーとはどういうことかと言えば、黒コショウがコンソメの味をかき消さず、それでいて存在することでノーマルなコンソメとの違いを生んでいるということだ。

黒コショウの味が強くなった、といっても劇的にピリっとするほどではない。だからこそコンソメの味がかき消されないのだ。大人のコンソメは、様々な調味料が入っているが、基本的には黒コショウとコンソメによって味が構成されている。シンプルだけど、厚みのあるフクハクのポテチから滲み出る油分と相まってコクのある味になっている。やっぱりポテチは油で揚げてこその美味しさであり、分厚くて重厚なフクハクのポテチは、ポテチの特長をよく伝えている。

 

ごちそうさま。次は何味を食べようか。

 

塩味やゆず七味味などはこちら。

 

 

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おまけ:ブログ勉強会に参加する

ところで、ポテチとはまったく関係ありませんが、先日、ブログ勉強会に参加してきました。勉強会といってもかっちりとしたセミナー的なものではなく、オフ会と言ったほうが丁度いい感じくらいの、和気藹々とした楽しい会でした。 

 

mika-ishii.hatenablog.com

 

作曲や執筆活動をしている鈴木ミカさん主催で、そのほか、フォトグラファーやアーティスト、そしてポテチスト(?)の私という顔ぶれ。

鈴木ミカさんが参加者募集、日程調整、場所選び、当日のアジェンダセッティングまで完璧にアレンジしてくれました。好きな本などブログ以外の話でも盛り上がりましたが、ブログについて言えば、コツコツがんばっていこうというモチベーションを新たにする機会が持てた、という感じでしたね。

 

こういうオフ会的なイベントに参加するのははじめてだったのですが、多くの人と同様、普段出会う人は仕事絡みの人に偏ってくるわけで、こうしたイベントで普段出会わない人と話す機会をもてるのは、とても楽しく、そして新たな視点を提供してもらったり、学びも多かったです。ブログをやっているという共通項があるから、単に初対面の人と話すよりも共通の話題があったりと盛り上がれる要素があるように思えますが、鈴木ミカさんの勉強会に参加した人は、好奇心旺盛かつ話題豊富で、時間があっという間に過ぎていきました。ブログを通じて知り合った人と実際に会うのは面白いと思いました。PVという観点からは弱小な私のブログですが、ブログやっている人と出会うとコツコツ書いていこうってモチベーションも湧いてきましたね^ ^

 

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フクハク祭り②ー無添加磯の味と明太味ー

今回はフクハクの無添加磯の味と明太味。明太味をラインナップに加えるのは、福岡企業の矜持だろうか。

 

無添加磯の味ってどんな味だろう、と思っていたら、昆布系の味である。のりしお的な味かとも想像していたが、のりしお味はすでにあるわけで、なるほどこういう方向性できたか、という感じだ。なかなか美味い。

昆布エキスがしっかり効いている。香辛料が含まれているとはいえ、かつお系の原材料は含まれていないから、まさに昆布、なのだ。昆布味にしても良さそうだが、磯の味のほうが風情があっていい。奇跡のスパイス味とか、フクハクってさりげなくネーミングにこだわる。

 

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次は明太味。見た目はけっこう赤い。が、味から明太子を想像するのはちょっとわかり難しい。唐辛子は効いている。しかし、明太子を見つけられない。フクハクのポテチは粉のまぶされ具合にムラがあるから、たまたま明太成分が少なかったのかもしれない。そう思い最後まで食べ進めてみたが、最後まで明太子を発見することはできなかった。福岡企業としての矜持がかえって気負いを生んだか。

 

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繰り返しになるが、磯の味や明太味に限らず、フクハクのポテチはフレーバーの粉のまぶされ具合にけっこうムラがあって、味が濃いポテチもあれば、薄いポテチもある。このムラによって手作り感が倍増しているように思う。だから、1枚目に粉が少ないポテチを選ぶと、あれっ、そんなに味がしないなー、ということになるだろう。自分一人で食べる場合はいずれ粉が濃いポテチに巡り会えるから問題ないが、人に勧めるとき、特にフクハクのポテチの魅力を伝えたいときは、あげるポテチを厳選しなければならない。見れば何となく粉がたくさんかかっているポテチを識別できるから、そういったポテチを勧めよう。もっとも一袋100グラムとわりに量は入っているから、1枚と言わずに何枚もあげればいいのかもしれないけれど。

 

ポテチ好きは概してしょっぱ口であるように思うが、例に漏れず私もしょっぱ口である。だから、粉が多めにふりかかったポテチを食べたときは当たりを引いた気持ちになるのだ。

 

ごちそうさま。次は何味を食べようか。

 

塩味と奇跡のスパイス味、ゆず七味味はこちら。

 

 

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フクハク祭り①ー「ゆず七味」味を食べるー

 

フクハクのポテチを取り寄せた。塩味と奇跡のスパイス味は会社近くのナチュラルローソンで買えるため、それ以外の味全部である。

 

すなわち、

 

 

すべて|ポテトハウス

 

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ポテチ好きとはいえ、さすがに一日ですべてを食べきるのは大変だし、なによりせっかく手に入れたフクハクのポテチ。しっかり味わって食べたい。もちろん、あんまり大事にしすぎると酸化してしまって台無しになるから、適度に急ぎつつしっかり味わいたい。ポテチは「生鮮食品」なのだ。

 

どれから食べるかとても迷うが、福岡っぽいゆず七味から食べることにした。福岡っぽいというのは、柚子胡椒のイメージに引っ張られただけだが、ゆず七味も福岡名産なのだろうか?ざっと検索しただけではその真偽はわからなかった。

 

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で、食べたゆず七味味。これが美味い。一袋目から飛ばしてくるフクハク。柑橘系の爽やかな酸味を七味の辛さが追いかける。ゆずと七味で使用される原材料のみの潔い味付け。だが、酸味系爽やかさと七味の辛さ、そしてフクハクのポテチはとても厚みがあって食べ応え抜群なのだが、その油で揚げたこってりさが混ざり合って、絶妙なハーモニーを奏でているのだ。ポテチの油気をゆずの爽やかと七味の辛さが洗い流してくれて、でもその油が爽やかさと辛さには足りない「重さ」を足している。互いが存在感を示しつつ、互いを邪魔しない。フクハクポテチの傑作だと私は思った。

 

めしばな刑事タチバナ曰く、ポテチはジャガイモ、油、粉がおりなす食欲喚起の総合芸術なわけだが、その表現はこのフクハクのゆず七味にこそ相応しい(『めしばな刑事タチバナ(6)』Kindle版174頁)。

さらに言えば、特にちょっと焦げたやつが香ばしくてめちゃくちゃ美味しい。ジャガイモ、油、粉の総合芸術はお焦げの香ばしさが加わることで四重奏に昇華する。

 

 

会社近くのナチュラルローソンさん、フクハクを入荷するなら、ゆず七味も入荷してほしい。

 

mtautumn.hateblo.jp

  

ごちそうさま。次は何味を食べようか。

 

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深川油脂工業の無添加うすしお味を食べる

 

 

私の無添加に対する逆こだわり

あらかじめ言明しておきたいことがある。それは、私は食べ物に対して健康やオーガニック、化学調味料食品添加物の不使用といったことを求めていない、ということである。私にとっての食べ物の評価基準は、唯一私の舌がそれを美味しいと感じるか否か。だから、仮にその食べ物がとても健康によかったとしても、私が美味しくない、と感じたらその食べ物は私にとって「悪」だし、昨今嫌われ者の化学調味料が入っていたとしても、それによって私が美味しく感じられるのであれば、その食べ物は「善」なのである。

 

もちろん私だって健康は気にする。いや、ポテチを愛好する者、ポテチストだからこそ、健康を気にするといえようか。自明の理であるが、健康でなければポテチは食べられない。不健康になったときに真っ先に食べてはならないものリストに掲載されるのは、ポテチを筆頭とするスナック菓子である。

 

それに私が勝手に感じている使命感がある。

 

すなわち、ポテチは不健康かつ不必要な食べ物だと思われている、不健康かつ不必要なものを食べるのは理性が快楽に敗北するだらしない人間である、という先入観を打破する人間でありたいのだ。

私は30代後半だが、痩せ型で人間ドックも優良な結果を叩き出している。ご飯は毎日朝昼晩三食食べる。どれもこれもポテチを愛するがゆえの努力、というわけではさすがにないが、それでも健康であることは私がポテチを楽しむ上で欠かせない要素には違いない。

 

さらに言えば私がだらしのない人間だと、やっぱりポテチなんざ所詮二流の人間が食べるものなのさ、と私が愛好するポテチがとばっちりで風評被害を被ってしまうのではないか、と危惧しているのである。私は自分を一流の人間だと言うつもりはさらさらないが、見た目は小綺麗にしている(しかし、オフィスの私のデスクはお世辞にも綺麗とはいえないが)。それもこれもポテチを愛するがゆえ、ではやっぱりないのだが、見た目の小綺麗さは何かしら自分の人生にプラスの恩恵をもたらしていることだろう。

 

もっとも実際にそうした風評被害につながるような非難を受けたことはないし、今後もあまり受けそうにないので、これは完全に私の独り相撲であることは重々承知している。

 

最近は、食品添加物などが無添加のポテチも少なくない。しかし、私は無添加だから素晴らしい、と評価することはない。無添加だから(なのに)美味しいとか、その要素が美味しさに貢献して、はじめて私は無添加を評価する。

 

深川油脂工業株式会社

何の前触れもなくなぜ滔々と健康やら無添加やらについて熱く語ったのかといえば、今回食べたのが深川油脂工業株式会社(以下、深川油脂工業)のポテチだからである。同社のポテチは化学調味料・保存料不使用。

 

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深川油脂工業は、1941年に創業、米ぬかから搾油する事業を行っていた。本社所在地は、会社名が示すとおり深川であるが、深川めしで有名な東京の深川ではなく、北海道の深川市である。1971年にポテチ工場を落成、ポテチ市場に参入する。このポテチ市場参入が同社の食品加工事業のはじまりで、その後ポップコーン製造にも手を広げている。

 

なぜ食品加工事業としてポテチを選んだのか。

 

同社のウェブサイトによると、コメ油を使ってできることはないかと模索していたところ、当時の取引先からポテチ製造の提案を受けたことが契機となった。深川油脂工業のポテチは、「くまちゃんポテトチップス」のブランド名で販売されているが、これは北海道の企業なのでそれらしい愛称を付けたいという思いから生まれたものである。

 

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こめ油の搾油事業として誕生した企業だけあって、深川油脂工業は、油に対する思いが強い。通常はパーム油を使用しているものの、期間限定でこめ油でポテチを製造している。

 

同社の社長曰く、こめ油は素材の味を引き出す特徴を持つとされ、ポテチ製造に際しては、原料であるジャガイモの味を大切にすることに配慮している(ota25(著)、大谷さん(編)『ジャガイモ学 日本ポテトチップス史』大谷号、2016年、39頁)。特にこめ油はポテチの大敵である酸化に強いという特徴を持つ。そのため、他社でもこめ油を配合した植物油を使ってポテチ製造をしており、こめ油を使用すること自体はさほど珍しくはないが、こめ油100%にこだわるのは深川油脂工業ならではこだわりといえるだろう。

 

実食

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味付けは塩のみ、というシンプルイズベストのうすしお味。厚さは馴染みのカルビー湖池屋で例えれば、厚さ薄めのカルビーに近い感じか。だから、 食感は軽く、口に入れるとパリッと小気味よく砕かれていく。シンプルだからこそジャガイモの風味がわかる。

これはパクパクいけてしまう。袋の中に手を突っ込む速度が衰えない。味付けの濃さは標準的か。菊水堂のような薄味ではない。今週の東京は暑かったから、適度な塩気がさらにポテチ食欲を刺激する。

 

化学調味料や保存料不使用が味や食感にどのような影響を与えるのか正直わたしはよくわからないのだが、もし、ジャガイモの風味や軽い食感につながっているとすれば、なるほど化学調味料・保存料不使用というのもなかなか悪くない。カルビー湖池屋のポテチも大好きだけど、化学調味料や保存料を使わないことにこだわる会社があってもいい。ダイバーシティ万歳だ。

 

それに、考えようによっては、この深川油脂工業のうすしおポテチが日本で食べられる最も王道のうすしおポテチであるように思う。

カルビー湖池屋は品質の安定のために意図的に旨味系調味料を使って味付けする。お取り寄せポテチの代表格、菊水堂のポテチはやや塩分が控えめでジャガイモの風味を際立たせる。九州の雄フクハクはかなり厚めの食べ応えのあるポテチ。とすると、厚さが薄く塩のみで味付けする深川油脂工業の無添加ポテチは、案外最もベーシックなポテチらしいポテチのような気がするのだ。

 

結局、化学調味料・保存料不使用のポテチも美味しい、そういう平凡だが深遠なる結論に到達したのであった。

 

ごちそうさま。次は何味を食べようか。 

 

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