カルビー味わいしお味を食べる
和魂洋才(四字熟語、日本古来の精神を大切にしつつ、西洋からの優れた学問・知識・技術などを摂取・活用し、両者を調和・発展させていくという意味*1)
カルビーの味わいしお味
今回はカルビーの味わいしお味である。コンビニでは見かけないから、スーパー限定の商品かもしれない。
味わいしおと言う以上、通常のうすしおとは何かが違うのだろう。味わいしおの「味わい」は何によって構成されているのか?
原材料名から察するにオニオンパウダーとこんぶエキスパウダーと思われる。ただ、通常のうすしお味にもこんぶエキスパウダーは入っているから、パウダーの量に違いはあるかもしれないが、純粋に原材料名だけで比較すると、オニオンパウダーのみが追加されたといえる。ということで味としては、味わいしおはうすしお+オニオンパウダー味ということになる。
まぁ、意識しなければ素通りしてしまう程度の違いであり、味わいしおというよりは塩味と理解していただいて問題ない気はする。もっともこの商品を買う人がそこまで「味わい」部分にこだわるとも思えないが。私自身もそうだが、塩味と理解して食べている。よもや「味わい」が感じられないといってカルビーに苦情を入れる人はいるまい。
多様なしお味の存在に思う
ひとえにカルビーの塩味といっても様々なバリエーションがある。加えてコンビニ限定のものもあれば、スーパーだけにしかないものもある。一つの商品を大量生産したほうが単位当たりの生産単価が下がるから、それだけ効率的にポテチ生産が可能となる。
全く異なる味を取り揃えるのはわかるのだが、この程度の微妙な味の違い(厚みの違いはあるものの)を分けるのはかなり大変なのではないだろうか?そこまで分けるほど消費者のニーズって分かれているものなのだろうか?それか、味を分けるコストはかなり小さいため、たくさんの味を作ることに躊躇う必要がないのか。海外のポテチも味のバリエーションはあるものの、ひとつのメーカーが塩だけで何種類みたいなことはないと思うのだ。興味深い現象だと思う。
これをオーバースペックと捉えるか、日本の食産業の発展と捉えるかは人それぞれであろうが、私のようなポテチ愛好家からすればもちろんこれは大歓迎だ。むしろ、あまりに種類が多すぎてまったく食べるのが追いついていない。
ラーメンの起源は中華料理にあるが、今では国民食といってもよいくらい、日本に根付き独自の進化を遂げている。今日のランチは銀座にある酒粕ラーメンを食べたが、酒粕が見事に和風ラーメンへと昇華されていて、ラーメンでも中華そばでもない、新たな和食の領域を経験しているようであった。日本のラーメン文化の奥深さにただただ感嘆する。
- ジャンル:ラーメン
- 住所: 中央区銀座6-4-13 浅黄ビル 1F
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- (写真提供:gonchan10)
ポテチも同じようなものだ。これほどの多様な味と新商品投入頻度の速さはポテチ発祥のイギリスやアメリカを優に上回る。
なぜにポテチはこれほどまでに日本に根付いたのだろうか?ラーメンはまだわかる。もともとうどんや蕎麦といった麺文化は日本にもあった。しかし、じゃがいもが日本に伝播・普及したのは戦国時代や江戸時代の頃である。特段長い歴史があるわけでもない。和菓子のような品もなければ、洋菓子のような華やかさもない。
それを言えば、じゃがいもは南米原産であって、欧米文化にもともとあった食材ではなく、嫌われていた時代さえあった。だが、南米に進出したスペイン人はじゃがいもの味を絶賛した。じゃがいもが持つ美味しさが万国共通にじゃがいも料理の発達につながったのだ。肉じゃがなんて、もう和食の定番中の定番なのだから。じゃがいもの魅力、それがポテチ普及の欠かせない要素なのだろう。
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