山芳の北海道リッチバター味を食べる
富を軽蔑する人間をあまり信ずるな。
富を得ることに絶望した人間が富を軽蔑するのだ。
こういう人間がたまたま富を得ると、一番始末が悪い人間になる(フランシス・ベーコン)
山芳の北海道リッチバター味を食べる
今回は山芳の極深ポテトの北海道リッチバター味である。
山芳は今年すでに極深ポテトシリーズとしてプレミアムバターしょうゆ味を出している。バターしょうゆなので今回のリッチバター味とはだいぶ方向性が異なるが、バター味という点では共通だ。リッチ感を演出しようとすると人はバターに行き着くのだろうか。
これは山芳に限られないのだが、バター系の味には多くの場合で砂糖が使用されている。この山芳の北海道リッチバター味も例に漏れない。というか、かなり甘みが強めといってもよい。甘さはわれわれを幸せに誘うが、やや甘みが強すぎるかなぁ、という感じもする。バターがリッチというよりは、甘さ主体にバターが添えられているといったほうがよろしいか。
量が50グラムでコンビニ価格が150円だから、価格もややリッチ。湖池屋も高級化路線にシフトしつつあり、カルビーもリッチシリーズを世に送り出す。味の変遷を時系列で並べれば今はリッチ時代到来といえるのではなかろうか。
統計上景気は拡大局面にある。NHKニュースが公開された6月時点では戦後3番目に長い景気回復期間ということだがったが、9月時点でいざなぎ景気を超えて戦後2番目に長い景気回復期間になったらしい。しかし、われわれがそれを実感できる機会はとても少ない。
リッチなポテチはそのわずかな機会ともいえるし、われわれが得られる恩恵なんてせいぜいその程度ともいえる。どちらと捉えるかは各人の心持ち次第だが、早い話、ポテチストとしては美味しければ何でもよいともいえるし、ポテチのバリエーションが増えるならそれもまた大歓迎ともいえるだろう。単価引き上げの方便に踊らされているような気もしなくもないが、価格と質が釣り合っているなら何も言うまい。その点今回のリッチバターはちょっと惜しかったなという感じではある。
日本経済のデフレは一向に解消されないが、ポテチ界は一足先にインフレ局面に入りつつあるのかもしれない。
大金持ちになりたいとは言わない。ただ、今後もポテチくらいは好きなだけ食べたいなあ、と思うのである。こんな願望、富を得ることに絶望したとまでは言わないが、願いと呼ぶにはあまりに軽すぎるだろうか。
ごちそうさま。さて次は何を食べようか。
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