ポテチ猫

ポテチのネタを中心としたブログです。

じゃがいもの名前バリーエション。そしてカルビー梅塩こんぶ味、モンストXピザポテト、湖池屋紀州岡畑農園の梅味を食べる

  

われらが愛するポテチの原料、じゃがいもの名前バリエーション 

われらが愛するポテチの材料がじゃがいもなわけだが、じゃがいもという呼び名が「ジャカルタ」にちなんだジャガタライモに由来することは広く知られている。

では、日本国内でじゃがいもはどう呼ばれているか。伊藤章治氏の『ジャガイモの世界史』(中公新書、2008年)をもとにまとめたい(主に166-168頁)。

 

ジャガイモの世界史―歴史を動かした「貧者のパン」 (中公新書)

ジャガイモの世界史―歴史を動かした「貧者のパン」 (中公新書)

 

 

もっともポピュラーなのはじゃがいもと馬鈴薯だが、その派生形が日本各地でみられる。馬鈴薯という呼び名は読んで字のごとく、馬が首につける鈴のかたちに似ていることに由来する。バレーショ、バレンショ、バレーチョ、バレージョといった派生形があり、隠岐や九州北部で比較的使われるそうだ。

このほか、収穫の仕方やゆかりの人物に由来する名前がある。収穫の仕方に基づく名前の代表例が「ニドイモ」であり、これは二期作を指している。要するに二度取れるからニドイモというわけ。この呼び方は関東以西に多いそうである。伊藤氏によると東北地方でもニドイモの呼称が使われているようだが、これは二期作地帯からもたらされたからその名前で呼ばれているだけで、東北地方で実際に二期作がなされていたわけではないという。

たくさん収穫できるという意味で、「ゴトイモ」(五斗芋)、「ゴショーイモ」(五升芋」という呼び方もある。 

人名由来では、「セーダイモ」という呼び方があり、これは17世紀後半の甲州の代官でジャガイモ普及に尽力した中井清太夫氏にちなんでいる。甲州、すなわち今の山梨県発祥の名称だからだろう、中部や関東でこの呼び方が使われているそうだ。

地名由来では、「ゴーシューイモ」(江州芋)、「シナノイモ」(信濃芋)という呼び方あり。江州(ごうしゅう)は現在の滋賀県信濃は現在の長野県。本書にはこれらの名称がどの地域で使用されているか書かれていないが、ジャガイモは西から伝播しただろうから、てっきり滋賀県や長野県以東を想像していたが、ネットで簡単に検索したところ、ゴーシューイモは徳島県で使わているという情報を見つけた*1。その記事が正しければゴーシューイモは徳島県以外ではあまり見かけない表現らしく、とすれば、ジャガイモの伝播は、西からかつての都である京都周辺に、その後四国へ上陸したということになろうか。世界的なジャガイモ伝播の歴史も十分に解明されていないそうだが、こと日本に限っても様々な経路でジャガイモが広がっていったのであろう。ジャガイモの道をたどる旅行も楽しそうだ。

 

人名由来では、「善太芋」、「お助け芋」という呼び方もある。善太芋は18世紀半ばの飛騨代官であった幸田善太夫に由来し、彼は信州(今の長野県)からじゃがいもを導入して、そのじゃがいもが天保の飢饉の際に役立ったということから、善太芋やお助け芋と称されるようになったわけである。飛騨は信州より西だが、これまた東から西への伝播である。江戸時代やそれ以前は交通の便も悪かっただろうから、単純に東か西かではなく、山や川といった地形によって伝播のルートが影響を受けたのだろう。さらに言えば、より早くじゃがいもに接していたとしても、育ててみようとは思わなかったのかもしれない。ヨーロッパでも導入当初はじゃがいもを気味悪がる向きもあったようだから、知ることと育てることは切り離して考えるべきといえるだろう。

 

mtautumn.hateblo.jp

 

そのほか、オランダ語の「aardappel」に由来する、アップラ(イモ)、アンプラ、カンプラという呼び名もある。カンプラの「カ」の要素が語源からはまったく感じられないが、カンプラは福島県におけるじゃがいもの方言で、味噌かんぷらという郷土料理があるようだ。今度福島県に行ったときは要チェックだ。

 

味噌かんぷら - Wikipedia

 

 

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カルビーギザギザ梅塩こんぶ味を食べる

さて、今週食べたポテチの面々を紹介しよう。

まずは、カルビーのポテトチップスギザギザ梅塩こんぶ味である。和装をメインとしたテキスタイルブランド「SOU・SOU」とコラボしたかわいいパッケージデザインが目を引く。

 

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ニュースリリース 『ポテトチップスギザギザ 梅塩こんぶ味』 | カルビー株式会社

 

カルビーニュースリリースを見ると、発売日は2017年1月16日で、コンビニ以外の店舗での発売、すなわちスーパー等での発売とのことである。すでに発売から1年が経過するわけだが、私はこれまで見かけたことはなかった。毎日スーパーに行っているわけではないから見落としても不思議ではないが、先日近所のスーパーで見つけたため、購入したのである。

 

梅塩と名乗っているだけあって、梅味ながらも塩分感がしっかりしている。通常の梅味ポテチだってしっかり塩分が入っているのだから、あえて塩味を強調しなくてもいいように思える一方、塩味がしっかりしているから、やはり梅塩こんぶのほうが商品の良さを的確に表しているともいえる。

人間は疲労すると塩分や酸味を求めるというから、そんなときはこの梅塩こんぶ味ポテチは最強のお供になるだろう。梅の開花時期にあわせた春の期間限定商品のようだが、暑さで疲労回復+塩分補給が必要な夏場でも案外需要があるかもしれないし、私自身、夏の疲れたときにも食べたいなーと思ったのだから。

 

カルビーピザポテト モンスト X ピザポテト 爆絶チーズミートを食べる 

カルビーがモンストとコラボしたピザポテトである。味は爆絶チーズミート。いかにもモンスト的であると言いたいところだが、私はモンスト未経験者である。

 

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www.calbee.co.jp

 

何かゲームで有利になるおまけが付いているのかと思いきや、そういうわけではない。あくまでモンストの宣伝が目的のようだ。

味は、なるほど確かに普段のピザポテトにミート感が加えられている。が、それによってピザポテトとして美味しくなったのかは賛否両論分かれよう。モンスターストライクとピザポテトの「奇跡のコラボ!!」と銘打たれているが、出会ったほうがよかったのか、出会うべきでなかったのか、判断が難しい。そもそも、ピザポテトはかなり完成度の高いポテチでアレンジできる余地が小さい気がすると個人的に思っていて、ミートが加えられてちょっとゴージャスな感じがしつつも、結局ピザの基本はマルガリータだよねーという感覚に近いものを感じる。

 

湖池屋プライドポテト紀州岡畑農園の梅を食べる

湖池屋プライドポテトシリーズの新作、紀州岡畑農園の梅味である。

 

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まずは商品パッケージの裏に書かれている岡畑農園の梅の紹介を引用しよう。 

 

和歌山県田辺市上邦養地区は、小高い山々が連なる梅の一大産地。岡畑農園「幻の梅」の故郷です。完熟させた粒選りの紀州梅を100%使用し、風味豊かで甘酸っぱい「幻の梅」の美味しさが引き立つ一品に仕上げました。

 

湖池屋のブログ「コイケなおやつ部」でホリサキさんも紹介しているが、梅干しパウダーがふんだんにかかっている。さすがは湖池屋プライドポテトシリーズ。パウダーを出し惜しみするようなことはない。パウダーの粒子がはっきりと感じられるほどだ。

 

koikeya.co.jp

 

味はといえば、たしかに甘さを感じる。同じ湖池屋のすっぱムーチョに比べて酸味は抑えられていて、梅味ながら、酸っぱい!!というよりは芳醇な甘さを感じられる仕上がりとなっている。これが岡畑農園の梅干しの実力なのかもしれない。

ところで、年をとったことと関係しているのかわからないが、徐々に酸味を敏感に感じるようになっているように思う。梅干しは好きだし、飲みに行って梅干し茶漬けがあれば頼んでしまうくらい梅干しはしっかりと好きなのだが、梅干しを食べたときは酸っぱくて口をすぼめてしまう、どころか悶絶さえしてしまう。その度合いが子供の頃より今のほうが大きいように思う。読者諸賢はそういったことはないだろうか。このブログ記事を書いていて、梅干し茶漬けを想像しただけで口の中に唾液があふれてくる。求めると火傷することがわかっていながら、それでも吸い寄せされる大人の道ならぬ恋といったところか。

その点、このポテチから推測するに、岡畑農園の梅干しは甘みもあるから、酸っぱさに耐え忍ぶ度合いは軽減されるかもしれない。それでも目の前に現れただけでも唾液の放出を抑えることはできないだろうが。

 

ごちそうさま。次は何味を食べようか。 

 

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↑ 最近は寒い日が続くせいか、ビーズクッションで寝ていることがいつも以上に多い。

 

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