ポテチ猫

ポテチのネタを中心としたブログです。

終戦記念日に戦争とポテチとの関係に想いを馳せながら、カルビーの「絶品チーズバーガー味」と湖池屋プライドポテトの「海老のかき揚げ」を食べる

 

戦争とポテチ

今日は8月15日の73回目の終戦記念日。この日とその前後ばかりはテレビや新聞紙面は戦争を取り上げる。NHKも戦争に絡めたドキュメンタリーを放送する。とはいえ、戦争の記憶を風化させるべきではない、という主張に共感はしつつも、私を含めてリアルに戦争をイメージできる人はほとんどいない。右も左も平和ボケから逃れられる人はいるまいが、ボケられるほど平和が長続きしたことは明らかにいいことだと思う。暢気にポテチを食べられるのは平和だからに他ならない。

 

だが、今日のポテチの隆盛と戦争は少し関係している。

 

日本にポテチが持ち込まれたのは戦後のことだが、アメリカではすでに定番のスナック菓子であった。定番とはいえ、生きる上でポテチは必需品ではない。ということで、第2次世界大戦がはじめるとアメリカでポテチは不要食品に認定されてしまう。だが、アメリカのポテチ製造業社たちの熱心な陳情の成果により、不要食品指定は取り下げられた。他方、戦争によって砂糖やチョコレートは配給制になって入手困難になった。結果、ポテチは原材料のジャガイモが配給制にはならなかったため、戦争中にポテチの売り上げはむしろ拡大する結果となったのである(アンドルー・F・スミス(竹田円訳)『ジャガイモの歴史』原書房、2014年、116頁)。その意味で、ポテチは戦争の恩恵を受けたお菓子であった。

 

日本にポテチをはじめて持ち込んだのは濱田音四郎氏。現在でも一部コンビニやスーパーで売られていてポテチストの間で人気の「フラ印」は、彼が創業したアメリカン・ポテトチップス社の手によるものである(今ではカルビー傘下のソシオ工房が作っている)。彼は太平洋戦争が勃発した当時、ハワイに住んでおり日本人としてアメリカの強制収容所に入れられた経験を持つ。

戦争終結後、濱田氏は日本に帰国する。米国進駐軍が日本に到着すると通訳としてハワイ在住の日系二世が来日、その中には濱田氏の友人もいた。その友人に誘われ東京に行き、進駐軍の米兵と交流を持つようになる。彼らから勧められたのがポテチの販売だったのである。当初は、進駐軍相手にポテチを販売し、彼らが撤退した後は、ホテルのビアガーデンなどに営業して徐々に販路を拡大していったのであった(「フロンティアスピリット~異文化体験とビジネス成功法~」『海外移住』第605号、2002年、3頁)。

 

ポテチも戦争とは無縁ではなかったのである。

 

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カルビーロッテリアとのコラボ「絶品チーズバーガー味」を食べる

それはそうと、ロッテリアとコラボした「絶品チーズバーガー味」を食べた。

 

カルビーロッテリアはいろいろコラボしていて、件の絶品チーズバーガー味ポテチも2015年にすでに発売されている。私は食べそびれたのか、わずか3年前にもかかわらず記憶がおぼろげだが、当時も人気だったとのこと(湖池屋や山芳はともかく、自ら不人気とは言うまいが、実際不人気だったらもう一回出そうとはいないだろうから、やはり人気だったのだろう)。

 

ニュースリリース 『ポテトチップス ロッテリア絶品チーズバーガー味』 | カルビー株式会社

 

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絶品チーズバーガーとドリンクSセットが割引されるクーポン付き、というお得なコラボ商品。

 

味はピザポテトに肉感をプラスした感じ。しかし、全体の印象としてはあっさり系ピザポテト。ただし、ピザポテトのようにメルト・フレーク製法によってチーズがポテチの表面に融かしつけられてはいない。あっさり系ピザポテトと感じる理由はそこにあるのだろう。メルト・フレーク製法のほうがチーズ感は増すだろうが、ピザポテトと区別できなくなるのは間違いない。カルビーもそれを恐れてメルト・フレーク製法の秘技を使わなかったのやもしれぬ。ピザポテトを食べたいけど、ピザポテトはちと重い、というときにぴったりのフレーバー。期間限定だが、定番商品であれば定期的に購入するだろう。「家族が友人と集まる機会が多いお盆の需要に合わせて内容量を増量」して一袋100グラムだが、私は一人でぺろりと平らげた。

 

湖池屋プライドポテト「海老のかき揚げ」味を食べる

パッケージの裏に「創業当時、湖池屋が追い求めていた職人がつくる天ぷらのような食感」とあるように、日本ではじめてポテチを量産化した湖池屋は、天ぷらをカラッと揚げるように、ジャガイモの素材を引き出すことをイメージしてポテチを作っていた(佐藤章「これからは『第3の創業期』鍵は日本的な世界観の再提案」『Monthly BOSS』2017年12月号、11頁)。

 

koikeya.co.jp

 

その意味で、海老のかき揚げ味は湖池屋のメンタリティど直球のフレーバーと言ってもよい。

 

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開封した瞬間に海老の香りがあたりに立ち込める。これ以上ないほどの幸先よい滑り出し。これは期待が持てそうだ。

食べるとまさに海老のかき揚げ。通常のポテチよりもふわっ、さくっ、という食感。かき揚げ感が出ている。どうやって揚げ加減を調整しているのだろうか。海老は甘えびエキスパウダーとオキアミエキスパウダーで出し、海老の甘みは砂糖やぶどう糖で再現しているのだろう。絶妙な調合。脳裏に浮かぶのは桜エビのかき揚げを食べたときの海老の香ばしさと甘さ。ポテチでここまで再現できるとは。湖池屋のプライドポテトはさすがであった。脱帽。

 

ごちそうさま。次は何味を食べようか。

  

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