ポテチ猫

ポテチのネタを中心としたブログです。

カルビー堅あげポテトの枝豆にんにく味を食べる

 

ずいぶんとニッチな味にしたものである。枝豆にんにくって。春が旬なのかな、と思ってネットで検索したら、枝豆の旬は6〜8月の夏だという。ビールのおつまみという印象の強い枝豆だが、実際ビールが一番美味しい夏が旬なわけで、なるほどどうりでビールとの相性がいいわけだ。

和食や健康食ブームの波に乗って、最近では海外でもよく見かける。アメリカのスーパーで売っているし、和食レストランであればほぼ確実に枝豆がメニューにある。ラーメン店にだってある。美味しくて食べやすい、そのうえ健康にいいとは、なんてパーフェクトな食べ物なんだ、枝豆って。

 

と、枝豆のパーフェクトさは認めつつ、ポテチとのフレーバーとしてはどうなんだろうか。そもそも枝豆にんにくってあまり聞いたことがない。最近の居酒屋では定番なのだろうか。枝豆+にんにくなんだから不味くなるはずはないし、それどころかめっちゃビールが進みそうだ。そうなんだけどね。そのポテンシャルは認めるんだけど、ずいぶんとニッチなフレーバーに挑戦したんだなぁ、と思う。なんか地味に聞こえるし。はたして消費者にアピールする組み合わせなのか?

 

f:id:mtautumn:20190309214209j:plain

 

f:id:mtautumn:20190309214225j:plain

 

f:id:mtautumn:20190309214255j:plain


食べてみると、ああ、なるほどー、という味がする。封を開けた段階でほのかに枝豆の香りが漂う。にんにく風味が先にはくるもののそれほど強くはない。豆の素朴な味がする。にんにく枝豆を食べたことはないが、きっとこんな味なんだろう、と想像することができる、そんな仕上がりになっている。よくこんなニッチな味を開発したものだ。感心。でも、えだ豆にんにく味って知っているから再現度がわかるが、知らずに目隠しされたら味を当てられる自信はないなぁ。

 

さて、カルビーはどんな組み合わせでえだ豆にんにくを再現したのだろうか。原材料名を見てみよう。

 

じゃがいも、パーム油、米油、きな粉(大豆)、食塩、コーンスターチ、ガーリックパウダー、にんにく調味料、たん白加水分解液、粉末しょうゆ、ごま油、発酵調味料、えだ豆パウダー、調味料(アミノ酸等)、香料、香辛料抽出物、酸化防止剤(ビタミンC)

 

きな粉が入っているのか。えだ豆パウダーは入っているだろうとは思っていたが、きな粉とは恐れ入った。油はパーム油と米油の併用か。カルビーのポテチで米油はあまり見かけない。使っているのは知っていたが、パッケージで米油が載っているのを実際に見たことはなかった。米油のほうが口当たりが軽くなるが、米油の使用は味の再現のためか。それとも調達上の理由だろうか。

 

米油がポテチの仕上がりに与えた影響はわからなかったが、味は確かにえだ豆にんにくだった。再現度は高い。しかし、中毒度はいまひとつかな。

 

食べ終わって改めて思うのは、なぜこのフレーバーに挑戦しようと思ったのか。最近のフレーバー開発サイクルはとても速い。コンビニやスーパーに行けば次から次へと新たなフレーバーが投入されて、棚を埋め尽くしている。

恩恵を享受しておいてこんなこと言うのもよくないけれど、こんなに次から次へと新たな味を生み出さないとならんのだろうか。昔はこんなに次から次へと新フレーバーは投入されていなかったよな。過剰サービスにも思えるが、背景をたどればメーカー側が仕掛けている、というよりは消費者や小売の側からの要求なのかもしれない。コンビニって自分ん家の冷蔵庫のように日常的に使うから、いつもいつも同じ商品しか棚にないとお客さんに飽きられてしまうのかもしれないし、良くも悪くも日本人って努力やこだわりが好きだから、少しでも何かしらカイゼンしたり変えていかないと気が済まない人種なのかもしれないし、なんかもっと違う要因があるのかもしれないし。

 

枝豆にんにく味ももちろん美味しいんだけど、ここまでニッチなフレーバーを開発せにゃならんものなのか。これは本当に世に問いたい味だったのか。それとも加速する新フレーバー投入サイクルの中、むりやりひねり出されたフレーバーなのか。カルビーの開発陣はどのような経路をたどってこのフレーバーを開発しようという思いに至ったのか。話を聞いてみたい。ポテチぽりぽり食べながら、ふとそんなことを考えてしまうのであった。

 

ごちそうさま。次は何味を食べようか。 

 

ちなみにポテチ入門書を書いたので、ご関心のある方は是非。

表紙とかもっとこだわるべきだったのでしょうが、ポテチについて最も体系的に整理された本だと自負しています(Kindle Unlimitedならタダです)。

 

 

f:id:mtautumn:20190309214313j:plain


 

 

 

スポンサーリンク