湖池屋のカンポート産 塩漬け生ペッパー付き 本素揚げPOTATO ~特別限定セット~を食べる
11月に訪れた福音
11月は仕事が忙しかった。〆切が多かったのだ。コンサルは複数のプロジェクトを同時並行で進めることが多い。うちの会社もその例に漏れず。だから〆切が重なってしまうと自ずと忙しくなってしまうのだ。売れっ子であれば多忙さは勲章だ。しかし、私の場合、貧乏暇なしと言ったほうが適切。一つ一つのプロジェクトの規模が小さいから、ノルマ達成のためにはより多くのプロジェクトをやらなくてはならない。規模が小さければ、労力も少なくて済むかといえば案外そうでもなく、小規模案件でも固定費みたいに最低限必要な仕事量というのがある。だから小規模案件をたくさん抱えると儲からないのに仕事量ばかり増えるという悪循環に陥るのだ。
そんなときにメーリングリスト登録をしている湖池屋からオンライン限定ポテチの連絡がきたのだ。
それがこれ。
カンポート産 塩漬け生ペッパー付き 本素揚げPOTATO ~特別限定セット~
ペッパー味はポテチの定番ながら、塩漬け生ペッパーとなると話が違う。既存のペッパーポテチとは一線を画す、何やらすごそうな雰囲気だ。さらに言えば僕は数年前にカンボジアに行ったときにカンボジアの胡椒を食べたことがあり、その美味なる味にいたく感動した記憶がある。新作ポテチはいつも気になるが、いつも以上のテンションの高さで購入したのであった。
脱線:カンボジアの胡椒
話は脱線するが、カンボジアの胡椒振興には倉田さんという日本人が大きな貢献をしている。1970年から1993年という20年以上に及ぶ長期の内戦によってカンボジアの国土は破壊され、人口の三分の一が亡くなった。胡椒産業も例外ではなかった。
消滅しかかったカンボジアの胡椒生産を復活させた立役者の一人が倉田さんで、今ではクラタペッパーはカンボジア土産の一つになっている。僕が数年前にカンボジアに出張したときクラタペッパーを薦められて購入した。買ったのは胡椒の佃煮。一口食べると止まらず、お土産として買ったのにカンボジア出国前に全部平らげてしまったのだった。
このポテチの胡椒がクラタペッパーかどうかはわからない。パッケージからは判断できない。でも、カンポートはカンボジアの胡椒の有名な生産地。すごいことに変わりはない。
そんなカンボジアの胡椒と湖池屋ポテチのコラボレーション。しかしまあ、よくカンボジアの胡椒と合わせようなんて奇策を思いついたものだ。湖池屋商品開発担当者のリサーチ能力とセンスにただただ脱帽する。
ポテチが届いた、そして実食
注文してから待つこと約一週間。ついに待望のポテチが届いた。
一袋60グラムが6個。カンポート産胡椒の容器がかわいらしい。
まず胡椒を口に含み、ポテチで追う、というのが推奨されている食べ方。
とはいえ、まずは懐かしのカンボジア胡椒を単体で味わってみたい。ポテチではなく先に胡椒を一粒食べてみた。
突き抜ける清涼感。胡椒の辛さはもちろんあるけど、口の中がスーっとする清々しさのインパクトが強い。胡椒だけで十分うまい。
ポテチも一枚何もつけずに食べる。ポテチだ。味付けされてなくてもうまい。ただ、最近は芋本来の味を感じさせたりヘルシー感を出そうとしたりする風潮があるように感じるが、僕はポテチは味付けされてナンボと思う伝統主義者なので、味付けされてないポテチにはやや否定的だ。
それぞれ味わったところで、いよいよポテチとカンポート産胡椒のマリアージュを楽しむべく、胡椒を口に含み、ポテチで追いかける(写真はちょっと胡椒を置きすぎw)。
これがうまいのね。
カンボジア胡椒のピリッとした清涼感と軽やかに揚げられたポテチの油分が絡み合う。油分感が緩和されながらも清涼感にコクをプラスする。塩漬けだから塩味が加わる。でもポテチと胡椒と塩味を足した、という単純な味ではない。フレッシュにはじける胡椒がポテチをみずみずしくしている。ポテチにみずみずしさは相容れないもののような気がするが、天ぷらにつゆをかける天丼とは違い、ポテチのカリッと感は維持されつつみずみずしさが加味されるのだ。思い出しただけで口中に唾液があふれる。
これは傑作だ。ポテチにそこまで興味のない妻もこれならいくらでも食べられると言う。
僕は下戸だから酒はあまり嗜まないが、これは十分にバーのつまみになる。オーソンティックなバーでも引けを取らない。カンボジア胡椒とポテトチップス。会話のネタにもなるだろう。
分類するならペッパー味なのだろう。しかし、これはペッパー味の、というかポテチの既成概念を超越した新次元のポテチである。