ポテチ猫

ポテチのネタを中心としたブログです。

剛健エンタープライズの浜名湖産のりとしお味ポテトチップスを食べる

無知であることを自覚するのは、知識向上の大きな一歩である(ベンジャミン・ディズレーリ(イギリスの元首相)

 

 

剛健エンタープライズ浜名湖産のりとしお味ポテトチップスを食べる

今回は剛健エンタープライズの「浜名湖産のりとしお味ポテトチップス」である。同社のネットで注文できる。一袋120グラム5袋で1750円とポテチとしてはやや高めのお値段なり。

 

mikatahara-poteto.stores.jp

 

浜名湖産の海苔と焼津沖の駿河湾から汲み上げた海洋深層水から作られた塩で味付けされたこだわりポテチだ。パッケージには「静岡県西部の酒屋が中心となって、地場産品を中心にした、こだわりのオリジナル商品を企画・開発」しましたと書かれている。私は食べ損ねたがこの「のりとしお」味は同社が出したポテチの第2弾で、第1弾は「三方原男爵ポテチ」だったそうだ。

三方原浜松市北部の地域。戦国時代、徳川家康武田信玄が戦った古戦場として歴史好きの間では有名だ。家康は信玄に大敗北、命からがら浜松城に逃げ帰ることになったのだが、敗戦直後に描かれた「徳川家康三方ヶ原戦役画像」は家康が恐怖のあまり脱糞したという逸話ともあいまって歴史好きの多くが知る肖像画である。第2弾ののりとしおポテチが美味しかったから、第1弾の三方原男爵ポテチを食べられなかったのは私の人生の五指に入る後悔といえようか。

 

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実食

カットは厚切りタイプ。浜名湖産の海苔を使っているというだけあって、海苔の風味がしっかりしている。ポテチにまぶされている海苔粉末が私の味蕾に付いたとき、その海苔粉末から味蕾に海苔の味が直接伝わってくるのだ。海苔もどことなく本来海苔が持っているしっとりさが残っている感じさえある。塩味がほどほどに効いている。これまで食べたこだわりのりしおポテチといえば、菊水堂ののり味であったが、菊水堂ポテチよりは塩味が効いている。本ポテチは決して塩味が薄いわけではないが、かといって化学調味料無添加ポテチにありがちな塩っぱい感じでもない。私の味蕾は濃いめの味付けを好むが、私の味蕾には塩っぱくもなく、かといって薄くもなく、ちょうどよい塩加減に思えた。

 

mtautumn.hateblo.jp

 

のりしお味はポテチの定番フレーバーの一つだ。私も40年弱の人生で数えきれないほどののりしお味を食べてきたし、とても美味しく食べさせてもらってきた。しかし、これまではフレーバーとしてのりしおを感じていたのであって、ポテチに付着した海苔から直接に海苔の風味を感じているとは考えてこなかった。極端に言えば、のりしおポテチに付着している海苔は黒い点であって、のりしお味であることを示す記号に過ぎないと思っていたのだ。しかし、のりとしお味の海苔粉末からは直接に海苔の存在を感じ取れた。今後、のりしお味を食べるときは、もっと海苔粉末に神経を集中させていこうと思う。

 

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剛健エンタープライズ

それにしても剛健エンタープライズとは聞かない会社名である。さらに言えば全くお菓子メーカーっぽくない。実際、同社の事業内容を見ると、一般貨物自動車運送事業、利用運送事業、軽貨物運送事業、一般労働者派遣事業、有料職業紹介事業、倉庫業となんら製菓事業と関係のない事業分野が続いた後に、ようやくフード事業が出てくるのである。ポテチ開発は同社の商品開発部の仕事のようで、

 

当社では春夏限定で、国産のじゃがいもを100%使用した、ちょっと贅沢なポテトチップスを販売しております。この商品は浜松商工会議所ブランド限定品で一般的なスーパーには出回っておらず、隠れた名品となっております。

《静岡産じゃがいも100%!海洋深層水の塩を使った一級品のポテトチップス》
春から夏にかけて収穫されたばかりのじゃがいもを丁寧に釜揚げし、豊富なミネラルを含む駿河湾・焼津の海洋深層水から採れた塩で味つけをしました。化学調味料を一切使っていないので、じゃがいも本来の味わいに塩の風味が加わり抜群の美味しさをお楽しみいただけます*1

 

と紹介されている。どういう経緯でポテチを作ることになったのかと気になって検索してみると、クラウドファンディングのページでポテチ開発の経緯が書かれていた。三方原はじゃがいも生産に向いているものの、かつて出荷規格に合わず捨てられてしまうじゃがいもが多く、そのじゃがいもの活用方法としてご当地ポテチが考案されたそうだ。もともとは別の会社が生産していたそうだが、経営事情の悪化によりポテチ生産の継続が困難となり、それでその会社にじゃがいもを出荷していた剛健エンタープライズがポテチ生産を引き継いだということらしい。

広島東洋カープを優勝に導いた黒田博樹に勝るとも劣らない男気ではないか。ただでさえ美味しいポテチ。このエピソードを聞かされれば第三弾への興味が否応なしに高まってくる。次はどんなポテチを開発してくれるのだろうか。来年のことを言うと鬼が笑うと言うが早くも来年のポテチ発売日が待ち遠しい。

 

readyfor.jp

 

ごちそうさま。次は何味を食べようか。

 

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湖池屋のプライドポテト インペリアルコンソメ味を食べる

 巧遅は拙速に如かず(ことわざ。上手でも遅いより、拙くても速いほうがいい)

 

 

湖池屋のプライドポテト インペリアルコンソメ味を食べる

このブログもようやく50記事に到達しそうなのだが、これまでコンソメ味は取り上げたことがなかったように思う。

 

そんな中、湖池屋のプライドポテトシリーズにコンソメ味が新作として登場したので、今回はそれを食べてみた。秘伝濃厚のり塩、松茸香る極みだし塩、魅惑の炙り和牛を皮切りに、今金男爵幻の芋とオホーツクの塩、手揚げ食感長崎平釜の塩、そしてインペリアルコンソメがプライドポテトシリーズに名を連ねている。

 

私はもちろん全味を食べているが、当ブログでは魅惑の炙り和牛と秘伝濃厚のり塩を取り上げている。他の味よりこれらが美味しかったから、というわけではなく、本当は食べたポテチ全てをブログ記事にしたいと思っているが、筆が遅くて単に間に合っていないだけであり、そうこうしているうちにそのポテチの旬が過ぎてしまって、今更書いてもなぁ、となってしまっただけである。駄文でもいいからとにかく書いてアップするか、更新頻度は遅くてもいいから一つ一つの記事の内容を良くするか、これはブロガーの永遠の悩みではないだろうか。おまえは時間をかければいい文章が書けるのか?という根源的な問いには敢えて触れないことにしよう。

 

プライドポテトシリーズで個人的に一番好きなのは手揚げ食感長崎平釜の塩だ。浜の真砂ほどの種類のあるポテチであるが、結局のところ私が一番好きな味は塩味なので、塩味にこだわったポテチにどうしても軍配を上げたくなる。私の味蕾はなかなか保守的なのだ。

 

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コンソメ味はポテチのフレーバーの中で定番の一つだが、私が一番食べることが少ない味でもある。あくまで私の個人的な印象であるが、コンソメパンチやリッチコンソメなどはあるものの、他の定番フレーバーに比べると味の種類のバリエーションに欠けるような気がするのだ。夏ポテトのような期間限定ポテチは塩味はあってもコンソメ味は少ない(よくよく考えるとのり塩も派生型は少ないように思えてきた)。

さらに言えば、単に私の味蕾が機能不全を起こしているだけなのかもしれないが、通常のコンソメコンソメパンチやリッチコンソメとの違いは正直よくわからない。濃いと言われたら濃いように思うし、普通ですよと言われたら普通のようにも思うし、といった具合だ。開発者のやる気を挫くような感想だが、私の味蕾の限界はこの程度なので、そこはどうかご容赦願いたい。

 

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実食

そういう意味でこの湖池屋のインペリアルコンソメコンソメ界にようやく訪れた期待の大型新人といったところではないだろうか。

 

koikeya.co.jp

 

湖池屋のこのコンソメに対するこだわりたるや、

 

和牛、国産帆立、まるごとの伊勢海老。贅沢な素材の凝縮した旨みに、三種の香味野菜と白ワインの風味をきかせてじっくりと煮詰めたような、味わい深いコンソメです

 

というのだから、なかなかの気合の入りぶりである。 imperial(皇帝の、最高権威の、荘厳の)の名を冠するだけの意気込みが伝わってこようというものだ。

 

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湖池屋は新商品情報をブログ「ぱくログ」として発信しており、5人のスタッフが交代で記事を書いている。インペリアルコンソメの記事を担当したのはA型かに座でモノマネ上手なパフォーマーであるオバタさんだ。

 

一口食べて即実感。深い・・・とっても深い味わい。

 

優雅に上品に・・・でも、大胆に。和牛、国産帆立、まるごとの伊勢海老、それぞれのおいしさが混ざり合い、それらが一つになることによって生み出される極上のコンソメの味わいが口の中に広がっていきますヽ( ´¬`)ノ

 

koikeya.co.jp

 

オバタさんは一口食べて深い味わいを実感できるというが、私はどうか。

 

なるほど。

 

味は明らかに通常のコンソメ味とは違う。一線を画す何かがある。フレンチを食べた時の、うーん、なんだかわからないんだけど、複雑な味がして、あー美味しい、というあの感覚がしっかり再現されている。実際はまったく煮詰められていないのに、湖池屋の言うとおり、「和牛、国産帆立、まるごとの伊勢海老。贅沢な素材の凝縮した旨みに、三種の香味野菜と白ワインの風味をきかせてじっくりと煮詰めたような」味わいだから恐れ入る。プライドポテトシリーズはどれも普通のポテチよりもこだわり感を出しているのだが、もっとも普通のフレーバーとの違いを感じられるのはこのインペリアルコンソメだと思った。

 

ごちそうさま。次は何味を食べようか。

 

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オサダのうす塩ガーリック味を食べる

匂いほど、過去をはっきり思い出させてくれるものはないチャーチル) 

 

 

オサダのうす塩ガーリック味を食べる 

今回はオサダのうす塩ガーリック味ポテチである。渋谷の東急に入っている成城石井で買った。成城石井ならどの店舗でも買えるのかはわからない。

 

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このうす塩ガーリック味と聞けばどれほどジャンキーな味だろうかと思わず想像が膨らむことと思うし、私自身とても想像が膨らんでいた。

しかし、実食してみるとわ豈図らんや実にシンプルなポテチである。よくよく原材料名を見てみれば、味付けは塩とガーリックパウダーだけだ。なるほど、どおりでシンプルなはずである。

 

シンプルなだけにガーリックの存在感がとても強い。ジャンキー系ガーリック味は様々な要素が加味されているぶん、ガーリックのインパクトが相対的に薄れているし、食べ終わった後に誰かに「は〜」っと息を吹きかけてもガーリック臭を感じ取られることはほとんどないだろう。その点このうすしおガーリック味はしっかりとその余韻を口の中に残す。人と近接する予定のある人は絶対に食べてはならない。

ガーリック味というよりはニンニク味、ニンニク味というよりは大蒜味という表記のほうがピッタリだ。ガーリック味なんていう洒落っ気はまったくなく、むしろ大蒜という無骨な表現こそふさわしい。地に根をしっかり張った安定感がこのポテチにはある。大蒜にここまで正面から向き合って作られたポテチは少ないと思う。大蒜の名を商品名に冠する正当な資格を有するといえよう。ほんのりと効いた塩味とニンニクが食欲を刺戟する。

 

反対に「今日はジャンキーなものを食いたいぜー、ヒャッハー」みたいな気分のときはむしろ物足りなさを感じるかもしれない。六本木の夜にくり出すつもりが、どうしたわけか田舎の禅寺にたどり着いてしまったというか。目的地が違うと言ってそこで引き返すのも人生だが、乗りかかった船だと言って座禅でも組めば六本木とは違う充実感を得ることができるだろう。このポテチの良さを例えるならさしづめこういったところか。もちろん読者諸賢が想像するとおりこの例え話で伝わるとは私自身思っていない。

 

株式会社オサダ

では、この無骨で清らかな心を持つポテチを製造した株式会社オサダとはいかなる会社なのか。

 

所在地は長野県中野市。無臭にんにく製品やニンニク粉末を製造する会社だ。本製品は無臭ではなかったような気がするものの、お菓子メーカーではなくニンニク専門の会社がつくったポテチだったわけで、なるほどだからこそニンニクの存在感たっぷりのポテチだったというわけだ。納得である。

同社ウェブサイトでもニンニクポテチが紹介されている。今回食べたニンニクポテチとはパッケージが異なるが、会社の所在地が同じだから、同じ会社がつくったものと推測される。

 

www.ninnikufirm.com

 

この会社が成城石井に営業したのか、それとも成城石井のバイヤーが見つけ出したのか、いずれにせよ長野県の小さな会社がつくったこだわりポテチが東京のど真ん中で買えるのは何とも幸せなことである。本ポテチを売ることを決断した成城石井の決断に大天晴れをあげたい。

 

ごちそうさま。次は何味を食べようか 

 

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磯山商事の18禁カレーのカレーチップスを食べる

善行は、お返しが出来ると思われる限りは、快く受け取られる。その限度を超えると、感謝の代わりに憎悪が返ってくるモンテーニュ

 

 

磯山商事の18禁カレーのカレーチップスを食べる。

今回は磯山商事の18禁カレーのカレーチップスである。18禁である理由はその辛さだ。媚薬が入っているからではない。私がアマゾンでポテチを検索したところ発見したもので、インパクトに惹かれて思わずワンクリックで購入してしまった。値段は80グラムで1349円だからかなりの高級品だ。通常のポテチの約10倍の値段である。

 

www.isoyama-shoji.co.jp

 

磯山商事のウェブサイトによると、超痛辛い「ブットジョロキア」という唐辛子が使われている。その辛さはなんとタバスコの200倍。

私の辛さ耐性は人並みにはある。激辛大歓迎というほどではないが、もしかしたら平均よりはやや強いほうかもしれない。唐辛子の辣系も、山椒の麻系も、いずれも大丈夫だ。東京都内のラーメン好きにしかわからない喩えだろうが、私の辛さ耐性レベルをラーメンで表せば、都内の辛味系ラーメンとして有名な蒙古タンメン中本だと「北極」は無理そうなので食べたことないが、ノーマルな蒙古タンメンは余裕。神田駅近くの辛味系ラーメンの名店、鬼金棒だとカラシビのレベルが五段階中上から二番目だと食べられるには食べられるが、心地よく美味しさを味わう余裕はない。辛いラーメンそれ自体はとても好きだから、これらの諸要素を総合すると私の辛さ耐性レベルは人並みかやや上くらいのレベルといったところと思われる。読者諸賢が本商品の辛さに関する私の感想を参考にするときは、私の辛さ耐性レベルがその程度ということを念頭に置いていただきたい。

 

そんな人並みの辛さ耐久力しかない私がなぜこのポテチに手を出したのかといえば、もちろんポテチ好きだからだし、辛いものも好きだからだし、それゆえ私が本商品を手に取っても私の嗜好的にまったくおかしいことではないのだが、正直な心情を吐露すれば、たまには珍しいポテチにも触れておかないとこのブログ自体がマンネリ化するし、さらに正直に言えば、ちょっと変わったポテチに手を出したほうが、このブログの読者数やPV数が上がるのではないか、という下心があることは否定できない。

激辛ポテチを食べてブログでそれをレビューすることは何ら違法行為でも迷惑行為でもないのだが、世間の耳目を集めるために過激な行為に及び、外道の道に堕ちてゆくユーチューバーやバカッターたちの心境はさしづめこのようなものなのかもしれない。

 

激辛ポテチを実食する

さて、実食である。普通のポテチに辛味パウダーが別に添付されている。ポテチの袋に辛味パウダーを加えシャカシャカすれば激辛カレーポテチの出来上がりというわけだ。辛味パウダーの量で辛さを調節できるが、私はすべて投入した。辛味パウダー投入前は薄い塩味ポテチといったところで、特筆すべき要素は何もない。堅さの質もよくもなければ悪くもないといったところ。

 

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辛味パウダー全投入バージョンを実食。

 

 

・・・

 

 

食べられなくはない。

 

食べられなくはないが、あとからビリビリという辛味が口の中を襲う。

 

食べられなくはないが、また、耐えられないほどでもないが、すぐに2枚目に手を伸ばそうという気分にはなれない。

 

食べられなくはないが、とても辛くて美味しいという快感はまったく感じられない。ただただひたすらに辛いだけだ。辛味の中に旨味が、、、というグルメレポーターが言いそうなコメントはまったく当てはまらない。旨味などは微塵もなく、ただひたすらに辛いだけである。

 

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私は3枚食べたところでつらくなったので、なんとかこの辛さをマイルドにできないかとマヨネーズをつけて食べてみたところ(ししゃもに唐辛子とマヨネーズをつけるイメージ)、だいぶマイルドにはなるがたっぷりつけなければ効果はない。このペースでは完食するためにマヨネーズ1ダースが必要になってしまう。まだ完食できていないが、残りは砕いてサラダに混ぜる等、調味料として使っていきたいと思う。

 

辛味が超大好きなクレージーな人でなければ、このポテチの存在意義は、パーティー向けで、「うっわー、やべー、ちょーかれー」と皆でワイワイ盛り上がるためだけにあるのだと私は思った。カラムーチョ等、辛味を謳うポテチは数多けれど、この18禁カレーチップスはそれらを軽く凌駕する。世の中に辛味ポテチのほどほどという基準があるとすれば、このポテチは完全にやり過ぎのレベルである。

 

磯山商事とは?

そもそもこの激辛ポテチを世に送り出した磯山商事とは何者か?

ウェブサイトの情報をまとめると、所在地は茨城県鉾田市、創業は1979年4月。実は私も1979年4月生まれ。なんと、激辛ポテチを製造するやや変わった感性をしているこの会社は私と同い年だったのである。この偶然を光栄に思うべきか、それとも嘆けばいいのか判断に迷うところだ。事業内容は、「農産物の一次加工業・惣菜・漬物製造業・食品の冷凍冷蔵業・レトルト食品、缶詰、瓶詰め製品の製造業・生鮮・加工・冷凍食品の研究、開発」と、これだけ見ればそんなデンジャラスなスナック菓子を製造しているとは想像できない。ウェブサイトのつくり自体、むしろ牧歌的でさえある。

 

■■■株式会社磯山商事■■■

 

が、冒頭に掲載しておいたリンクを見た方はすでにおわかりだろうが、18禁カレーの特設ページだけがやけに異色で妙な悪ふざけ感が満載だ。特設ページを見れば18禁カレーが「おもしろそうじゃん??」というノリだけで考案されたに違いない、と読者諸賢も断言できるだろう。

 

www.isoyama-shoji.co.jp

 

大手ポテチメーカーの中でこれまで異色を放ってきたのはわさビーフを擁する山芳であった。それに勝るとも劣らないエッジの効いたメーカーが茨城の在野に潜んでいた(実際は潜んでなんかおらず、単に私の不勉強ゆえに知らなかっただけだが)。同社の18禁カレーはすでに数種類が製造されているが、カレーポテチもさらなる進化を遂げるのだろうか。

 

ごちそうさま。次は何味を食べようか。

 

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山芳の生産者限定ポテトチップス うすしお味を食べる

「叱る」と「褒める」というのは同意語だ。情熱や愛情が無いと、叱っても、ただ怒られているというとらえ方をする野村克也:元野球選手・監督)

 

 

 

日本で生産される代表的なじゃがいもの品種

じゃがいもの代表的な品種としては、男爵、メークイン、インカのひとみ、グラウンドペチカ、トヨシロ、ニシユタカ、シャドークイーンなどがある。ポテトチップスの原料としては、トヨシロのほか、スノーデンやきたひめがあるが、トヨシロがポテチ用加工じゃがいもの主力である。これらの品種は、くぼみが少なくて皮がむきやすい、油で揚げたときに焦げにくい、水分が少ないので薄くスライスしやすいという特徴を持っている。それゆえにポテチ向けの加工用に向いているのである。

 

特集 じゃがいも さつまいも(4):農林水産省

 

さて、今回は山芳の「生産者限定ポテトチップス うすしお味」である。その名のとおりじゃがいもにこだわったポテチである。

 

2017年9月から10月に、北海道本別で収穫したじゃがいもを使用した、ポテトチップスです。化学調味料不使用で素材の味がひきたつ、しお味を是非お楽しみください

 

とのこと。

 

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山芳とは、わさビーフで有名なあの山芳である。素材の味を引き立てるなんてことをまったく考えていないように見える、あの山芳である。今年彼らが世に問うたパインアメ味は一部の間で旋風を巻き起こした(と私は勝手に想像する)。山芳というのはパインアメ味のような変わった味を世に送り出すメーカーであり、カルビー湖池屋といったポテチ界の巨頭とは一風変わった独自路線を邁進している。ベンチャー企業っぽいトガリっぷりだが、創業は昭和28年と戦後10年も経過していない時代に創業された立派な老舗企業である。

 今回食べたポテチは純粋たる塩味。まったく山芳らしくない。生産者限定、じゃがいもは国産トヨシロというアピールもまったく山芳らしくない。一瞬、同姓同名を疑ったが、製造者は「山芳製菓株式会社」であり、住所は東京都板橋区常盤台1−52−3、まさしくわさビーフ山芳製菓の本社所在地だ。

やんちゃ坊主がある日突然優等生になったような、どう扱ってよいかわからない不思議な扱いづらさがある。無論、山芳的ないつものポテチだって生産者にもじゃがいもの品質にもこだわっているだろうが、突如として優等生然とした山芳に私はいささかの戸惑いを覚えた。山芳にとってはとんだ言いがかりに違いないのだが。

 

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 生産者限定ポテチを食べる

で、お味なのだが、しお味がきっちり効いてとても美味しいのだが、ポテチになってしまうと生産者にこだわったとか国産トヨシロにしました、と言われてもなかなかわからない。なんせ、あの薄さでしかも油で揚げてあるのだから。生や蒸したじゃがいもを丸ごとかじりつけばその違いに気づくというものだが、ポテチになってしまえば普段との違いを感じ取るのはそもそもミッションインポッシブルなんじゃなかろうか。第一、比べようにも通常の山芳のラインナップに塩味なんてないではないか。

 

それに、だ。

 

 冒頭で書いたとおり、ポテチ用じゃがいもの主力はトヨシロであり、 それらのほとんどは国内で調達される。輸入はあくまで「不作時の調整用」。輸入ものは不良率が高く、輸送費を含めるとコスト高なのだ 

 

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そんなわけで、敢えて書かずとも日本のポテチの多くは国産のトヨシロが使われている確率が高い。山芳が生産者を限定しているかどうかはわからないが、カルビーは契約生産者のじゃがいもを使っているから、その意味では生産者は限定されている。しかも、契約生産者に最適な収穫時期を教えたりする「フィールドマン」と呼ばれる人々がいて、じゃがいもの品質を厳しくチェックしているという。山芳のことはよく知らないものの、おそらく山芳もしっかりとした品質管理をしていると容易に想像できる。

 

特集 じゃがいも さつまいも(5):農林水産省

 

とすれば、別にこの生産者限定のポテチでなくても普段から品質管理が徹底された国産じゃがいもが使用されていると思われる。もしかしたら通常よりもさらにこだわっているのかもしれない。しかし、30点が90点になったのなら大きな違いだろうが、もともと80点以上の高水準のポテチを食べ慣れていたら、それが90点になっても相対的な差異は小さく、こだわりプラスαの部分に気づくのは相当に至難の技だ。考えてもみればなんとも贅沢な話である。常日頃からよく出来るものだから、周りはそれに慣れてしまい、いつもよりちょっとよく出来たくらいでは、今更驚かない。正しくいいものはいい、悪いものは悪いと言える人間としての基本を私は忘れていたのではないか。

 

そう、このポテチは美味いのである。

 

ごちそうさま。次は何味を食べようか。

 

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カルビーのピザポテト、濃厚チーズ味を食べる

我が巨人軍は永久に不滅です!長嶋茂雄

 

 

カルビーのピザポテト、濃厚チーズ味を食べる 

今回はカルビーのピザポテト、濃厚チーズ味である。

 

www.calbee.co.jp

 

ピザポテトといえば、じゃがいも不足によるポテチ生産停止の象徴的な商品であり、一袋150円程度の商品がオークションサイトで何倍もの値段で取引されたことでも話題となった。

 

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そのピザポテトの期間限定版がこのポテチなわけだが、濃厚チーズを謳うだけあってチーズの味が確かに感じられる。入れた瞬間よりは、バリバリ食べて残り香というか、口の中に残る余韻というか、ポテチの固形がなくなろうとするときにチェダーやゴルゴンゾーラの重たい風味が感じられる。私のバカ舌では4種類のチーズを言い当てるのはムリであるが、それでも通常のピザポテトよりはチーズの存在感が大きいことはわかる。

 

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ここで気になるのが通常のピザポテトとの違いだ。下の表が原材料の比較である。濃厚チーズ味にエメンタール、チェダー、モッツァレラ、ゴルゴンゾーラが使用されているのに対して、通常のピザポテトはエメンタールとチェダーの2種類だけだ。また、通常のピザポテトにトマトや野菜の要素が添加されている一方で、濃厚チーズ味はおそらくチーズの味を前面に出す意図だろうか、トマトや野菜エキスパウダーは入っていない。

 

ピザポテト濃厚チーズ味 ピザポテト
じゃがいも じゃがいも
植物油 植物油
乳糖 乳糖
ぶどう糖 砂糖
でん粉分解物 でん粉分解物
食塩 チーズパウダー(エメンタールチーズパウダー、チェダーチーズパウダー)
チーズパウダー(エメンタールチーズパウダー、チェダーチーズパウダー、モッツァレラチーズパウダー、ゴルゴンゾーラチーズパウダー) ぶどう糖
砂糖たんぱく加水分解物(小麦、大豆を含む) 食塩
酵母エキスパウダー チキンエキスパウダー
でん粉、 ガーリックパウダー
フライドガーリックパウダー 酵母エキスパウダー
調味料(アミノ酸等) 野菜エキスパウダー
香料 ミート風味パウダー(小麦・大豆・豚肉を含む)
乳化剤 たんぱく加水分解
酸味料 トマトパウダー
パプリカ色素 唐辛子
甘味料(アスパルテーム、L-フェニルアラニン化合物) デキストリン
  パセリ
  サラミ風チップ
  調味料(アミノ酸等)
  香料(りんごを含む)
  酸味料
  乳化剤
  着色料(カロチノイド、カラメル、紅麹)
  香辛料抽出物
  甘味料(ステビア
  くん液

 

 

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チーズって。。。

ところで、チーズが好きかと聞かれたら、まぁ、普通と私は答える。フレンチなりイタリアンのコースでチーズを選べたりするが、私は酒が弱く、ワインが取り立てて好きではないというのもチーズに対する思い入れが小さい理由の一つだろう。

 

ただし、正統派でないチーズ、すなわちスーパーで売っているとろけるチーズのようなああいったチーズは好きだ。ハンバーガーならチーズバーガーのほうが好きだ。とろけた食感とそれが周りの食材と渾然一体になったときの塩味とコクがプラスされた、あの感覚が好きなのだ。だから食べたことはないのだが、たぶん私はラクレットが好きだと思う。私にとってチーズとは味ではなく、とろけて舌にスライムのようにのしかかるあの重みと風味を味わうものなのだ。

フレンチやイタリアンにしょっちゅう行くわけでないから特に困るわけでもないのだが、こういったときにチーズの蘊蓄の一つも語れるのが大人だとすれば、私の大人への道のりは遠く険しいものと言わざるを得ない。チーズについて何も語ることのできない、そんな私にできることといえば、蘊蓄語るオヤジはウザいというネットニュースを見て溜飲を下げることだけだ。

 

それにしてもワインとチーズという蘊蓄界の二大巨頭について何も語れないというのは飛車角落ちとも言うべき惨状である。ポテチならば少しは語れようが、そもそもこの話題にそれほど需要があるのか甚だ疑問である。需要がないのにひたすらポテチについて語るような人間にはなりたくない。それこそネット界隈で蛇蝎のごとく嫌われるワインとチーズの蘊蓄オヤジ以下の所業と言わざるを得ないだろう。強く自分を戒めたい。

 

それで話をピザポテト4つのチーズ味に戻せば、こちらも美味しいとはいえ、やはり軍配は普通のピザポテトに上げたい。別に世のワイン蘊蓄オヤジやチーズ蘊蓄オヤジを僻んでいるからではない。まして、それに釣られる淑女たちに恨みがあるわけでもない。このことはキッチリと断っておかなければ、私の沽券にかかわるというものだ。その点読者諸賢はゆめゆめ誤解することなかれ。

 

別に濃厚チーズ味がまずいわけではない。むしろその逆でちゃんと美味しい。だが、普通のピザポテトがそれ以上に美味しいのだ。ピザポテトはすでに完成された味だと私は思う。完成された味を超えるのは至難の業だ。国民的スーパースターである長嶋茂雄を父に持つ一茂にかかるプレッシャーはどれほどのものであったろうか。ピザポテト4つのチーズ味の責任ではなく、偉大なる父を持つがゆえの不幸といえよう。

 

ごちそうさま。次はどのポテチを食べようか。

 

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カルビーの肉好きのための濃厚ビーフ味を食べる

牛に騎って牛を求む (ことわざ。身近な幸福に気づかないこと)

 

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カルビーの肉好きのための濃厚ビーフ味を食べる

今回はカルビーの肉好きのための濃厚ビーフ味である。ローソンの限定商品だ。

 

www.lawson.co.jp

 

基本的にビーフ系ポテチに共通することであるが、ペッパーの風味がかなり効いている。湖池屋のプライドポテト魅惑の炙り和牛味もペッパー感が強かった。

 

mtautumn.hateblo.jp

 

ヨーロッパ人を大航海に駆り立てた一因が胡椒を含む香辛料とされている。昔は冷蔵庫なんてものはなかったから、香辛料は肉の保存に重要な役割を果たしていた。しかし、中東経由で流通される香辛料の値段は高く、だったら自分たちで直接買い付けてしまえというわけだ。

今日ではもはや保存を胡椒に頼る必要はない。胡椒は純粋に香りづけのために存在するといってよい。しかし、ビーフ系ポテチにはかつての大航海時代へのリスペクトでもあるのか?というくらい胡椒がしっかり効いている。

 

しかし、インド原産か南米原産かの出身地の大きな違いがあるとはいえ、よくよく考えてもみれば、胡椒もじゃがいもも大航海時代を経てヨーロッパに持ち込まれた食べ物だ。胡椒は肉の保存と味付けに貢献し、寒冷地でも育つじゃがいもはヨーロッパの栄養事情(時には性欲向上にも効果ありと言われながら)を飛躍的に向上させた。その両者が時代を超えたマリアージュによりポテチとなっていま目の前に存在し、われわれの舌を楽しませる。何とも壮大なスケールの話ではないか。となれば、肉好きのための濃厚ビーフポテチが大航海時代をリスペクトしたとしても何らおかしなことはないといえる。

 

さて、お味のほうは。。。

 

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さて、肝心のお味のほうだが、濃厚かどうかは普通のビーフ系のポテチと実際に食べ比べてみないと判断が難しいものの、霜降りというよりは赤身のステーキを食べたような印象である。某立ち食いステーキ屋のステーキに近い。立ち食いだろうがなんだろうが牛肉には違いないから、その意味ではしっかりとビーフ感が再現されていると思う。酒好きならクラフトビールをグイッといきたくなるような味だ。要するに美味しい。

 

原材料名にはチキンパウダーが入っている。いくらビーフ感が再現されているとはいっても、ポテチが実物の牛肉でない以上、牛肉感を出すには他の肉の助勢が必要ということなのだろう。チキンパウダーで足されたのはどういった風味なのだろうか。チキンパウダーだけを味わってみたいものだ。

 

牛豚鶏ジビエ、お肉はだいたい何でも好きだけど、牛はその中でも高級なイメージがする。普段食べる肉は自ずと豚肉と鶏肉に偏る。100グラム1000円という価格が付けられていたら豚肉ならかなりの高級品だが、牛肉だと、それも特に和牛だと並のお肉になってしまう。同じ値段でも牛と豚では買えるクオリティに大きな差が出る。だからこその牛肉の高級感なのであり、肉好きなら牛でも豚でも鶏でもよさそうなものだが、カルビーが牛肉を選択したのは、牛肉が持つ高貴さゆえなのだろう。

 

ごちそうさま。次は何を食べようか。

 

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